大会あいさつ

 

実行委員長

清水メディカルクリニック 副院長 清水政克

今年も「日本ホスピス・在宅ケア研究会 神戸フォーラム2018」を開催することとなり、私が実行委員長を拝命いたしました。フォーラムのテーマは「次世代へつなぐホスピス・在宅ケアとまちづくり」としました。くしくも、9月に十勝で開催される全国大会のメインテーマも「思いをつなげる まちづくり~とどけます この十勝から~」となっています。これからの「地域包括ケアシステム」の構築は、すなわち、わたしたちの新しい「まちづくり」のことです。そして、そのまちづくりのためには、医療・介護だけではなく、さまざまな立場の人たちとの「コラボレーション」が重要となってきます。

今回のフォーラムでは、非がん疾患(認知症・心不全)の緩和ケアに取り組んでいる多職種、社会の意思決定支援を支えている法曹、まちづくりを生業としているコミュニティプランナー、といったさまざまな立場の人たちとコラボレーションした企画を予定しています。シンポジウムなどでは、そこでディスカッションした内容を「グラフィックレコーディング」という技法を用いてリアルタイムで視覚的に記録する、という新たな試みも行います(SNS投稿用の撮影タイムも設ける予定です)。また、本フォーラム実行委員が自ら「やりたいっ!」と手上げして実現した実に興味深い企画も目白押しです。さらに、今回は研究会初の試みとして日本尊厳死協会とコラボレーションした企画も行います。

今回の神戸フォーラムは、会場を神戸元町にしました。会場のすぐ近くには神戸の南京町(中華街)があり、実に神戸らしいロケーションとなっています。お昼休みやフォーラム終了後などに仲間たちと中華料理を囲んで親睦を深めていただくのも良いかもしれません。会場で私を見かけた際には、お勧めの中華料理店などをお伝えすることもできますので、お気軽にお声かけいただければと思います。ただし、お店のご予約等は各自でお願いいたします(笑)。

がんになっても、認知症になっても、非がん疾患でも、住み慣れたまちで住み続けることのできるまちづくりに繋がるフォーラムになれば、と期待しています。神戸の地で皆さまとお会いし、ともに学び会い、さまざまな地域の課題を一緒に考えていくことができれば大変嬉しく思います。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

 


副実行委員長

関本クリニック 副院長 関本剛

「日本ホスピス・在宅ケア研究会 神戸フォーラム2018」副実行委員長を拝命いたしました、関本剛と申します。かねてから「団塊ジュニア」世代であり、在宅ホスピス医である私に課せられた使命は、自分たちを産み、育んでくれた団塊の世代の方々に、人生の最終段階を安寧に過ごしていただけるよう、身を捧げることであると考えておりました。

約800万人といわれている団塊の世代の方々が75歳以上となり、様々な資源が不足してくることが危惧されている「2025年問題」は、今や日本国民であれば誰もが知っている言葉となりました。日本の総人口が2010年を境に減少局面を迎えている一方で、2030年には死亡数が年間160万人を超えると推計されており、この数字は1990年の死亡数の倍にあたります。この様な、人類が今までに経験したことのない「少子高齢多死社会」をのりこえるために、我々は何をすべきなのでしょうか。

医療社会福祉関係者たちで、引き続き看取りの精度を上げていくことはとても大切ですが、前人未到の多死社会を乗り越えるためには更なる準備を進めていくことが必要です。病診連携は言うまでもなく、国や自治体、他分野で活躍するビジネスパーソンやユーザーである患者さんをもまきこんで、国民一丸となって工夫していくことが求められているのではないかと考えています。

日本ホスピス・在宅ケア研究会は、役員に市民が名を連ねており、学術的なことにこだわりすぎずに、その時その場所で求められているものを、そして「おもしろそう!参加したい!」と思えるものを、市民参加型で企画していくスタイルの研究会です。また、今回のテーマである「次世代へつなぐホスピス・在宅ケアとまちづくり」は、我々が未曾有の多死社会と対峙する上で求められている重要なヒントであり、本当の意味での「多職種参加型」である、本研究会だからこそ踏み込める内容のフォーラムになるだろうと、準備段階からとても楽しみにしています。

実行委員としての経験も実績も不十分な私に務まるか否か、いささか不安ではございますが、本フォーラムでは各企画のスムーズな進行は言うまでもなく、会場に来られた皆さまにストレス無く参加していただけるよう、微力ながら最善を尽くしたいと思います。会場で皆さまとお会いできますことを楽しみにしております。